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第4部:最前列のロマンス
小田原を出ると、グイグイと加速していきます。 自分が列車を運転しているわけでないのに、まるで操っているかのようなフィーリングは前方に開けた景色が成せる業。しかも運転士さんやその他乗務員さんの空間にあるものではなくて我々乗客のために提供された窓から見る景色と受け止めれば、なおさら嬉しく感じるもの。公共の交通機関において、前の景色を楽しめるというのは図り知ることの出来ない印象を利用する側に与えることはこの眺めが物語っているのではないでしょうか。
…というわけで、箱根の滞在よりもロマンスカーの印象の方が色濃くなってしまった今回の旅行だったわけですが、日本に、いや世界に誇れる観光地「箱根」の旅路を美しく演出するにはいい意味で余りあるかのポテンシャル、いい列車を走らせるからにはサービスだって負けない、という乗務員の意気込みがストレートに伝わってくるかのようでした。 車内放送の言葉遣いから、乗客との応対まで。堅苦しさは無いのですが非の打ち所の無いスマートな動作がまた利用してみたいという思いに直結していってるんだと思います。 特急の価値を決定付けるのは車両そのものだけではありません。カッコいい車両は日本全国どこにだって走っています。 その先に求められる乗客へのもてなし。ソフト面の充実の度合いが重要な要素として挙げられることを改めて感じさせてくれました。全部が全部、VSEのようなサービスを行うのには無理があります。 目的はどうであれ、特急を利用する人は日常では決して味わえない時間もお金を払って過ごしているのですから、それに応じたもてなしの心を押し出すことが真の価値観として受け入れられるのではないでしょうか。 ロマンスカーVSEのこだわりぬいたサービスがいい刺激になってくれるよう、全国の特急列車の価値観の底上げを趣味人として願って止みません。
Very Special thanx!! : 政 Special thanx!! : kazzu KAZU クハ46 こまち