since-1998.06.13

Feeling!! The South Wind
あの日、ロマンスカーで。
新春乗り放題エボリューション'07
のぞみとゆかいな(?)私鉄達
Spirit of reconstruction
ぬくもりの鐵路
How to viewing...
画像をクリックすると、拡大します。
拡大画像を再度クリックすると、元に戻ります。
拡大画像はクリック&ドラッグで任意の場所に移動可能です。

第4部:明日へ誘う列車

古き良き列車で気分を良くした後は再び新幹線で移動です。
新幹線に乗ることは今でもワクワクしますが…SLの空気感に慣れ親しんだ後だと、なんとなく夢から覚めて現実に戻されるような錯覚にとらわれてしまいます(笑)
乗るのはE1系Maxとき…E1系は近い将来の退役が決定しており、乗車チャンスも限られたものになっていくことでしょう。技術革新とニーズ変化に敏感な新幹線、世代交代の早さも致し方ありません。
このMaxときでも、クレジットカード特典によってグリーン車を確保しておりました。しかし、ただ乗るのも面白くなく、ネットでのシートマップ予約で座席指定してみました。
それがコレ。車椅子対応階段の脇に位置する1人掛け座席。階段の仕切りと客室の壁に囲まれて抜群のプライベート感を出す、スペシャルシートなのです。
夕食の駅弁(富山のますのすし 爆)をかっ込んだら、お待ちかねの(?)晩酌タイム!!
新潟に来たら一度は食べてみたかった、銘菓「サラダホープ」!!しかも、Maxイラスト入の上越新幹線限定パッケージを、敢えて車内販売で調達です。
米菓はしょうゆよりサラダ味派の自分にとって、ドストライクの味…ビールにもよく合います。
…ってことで、12時間前にはやぶさから降り立った、大宮に戻ってまいりました。
いい加減青森に帰らないと…でも、新幹線の最終は出てしまった後。そういった時に役に立つのが、今や縮小の一途を辿る寝台特急。今宵は青森行のあけぼの号に一泊です。
新幹線の最終列車より遅く発車して、始発列車より早く着く…このスキマ産業的な位置づけがあけぼのの根強い人気の秘訣となっているわけです。
上野からやってきたあけぼの号がいよいよ大宮に入線です。牽引する機関車は…青森で見られない青色のEF64電機。普段地元で赤いEF81に見慣れた身としては大いに新鮮味を覚えるところです。
この機関車は深夜に途中の長岡でEF81とバトンタッチすることになっております。
列車が停止すると、居合わせたギャラリーは競い合うようにカメラを向けて記念撮影…なのですが、停車時間はたった1分しかなく、2・3枚撮ったところであっという間に発車時間が来てしまいました。
自分自身、寝台特急に乗るのは新入社員時代の研修旅行で乗って以来7年ぶりになるわけですが、その時は一般的な開放寝台でした。今回は生まれて初めての個室寝台を 指定しちゃいました。
このB個室ソロは一般のB寝台と同額で乗車可能なのがミソ。同じ料金でカギ付の個室で周りを気にせず寝られるわけですから、有効に利用しない手がありません。
発車早々にベッドメーキング開始。
折りたたみのマットを広げてシーツをかぶせ、毛布を掛ければ寝床の完成です。
実際は立って着替えが出来ないくらい狭い室内ですが、寝る体制を整えてしまえば全然問題がありません。巨大な窓ガラスを独り占めして景色を楽しむのもまたゼータク…ただし、家にいるときみたいな大胆な格好でいれば、通過駅で痛々しい視線を浴びることにもなるので注意が必要です(爆)
…そして、寝台特急のお約束グッズの一つである浴衣を、パジャマ代わりに身に着ければ就寝準備完了です。やっぱりこれを着ると寝台特急で一夜を明かすと言う気分の高揚感を否応無く抱いてしまいます。
…それ故に、電気を消して横になってもなかなか意識が遠のきません(笑)
高崎を出て、水上を過ぎ…越後湯沢の到着を確認した頃、ようやく眠りに落ちました。
気分よく眠っていた中、突如個室内のスピーカーから車内放送のチャイムが響き渡ります。時刻は6時20分、秋田到着の20分前でした。もう少し寝てたかったのに…とイライラしてても仕方なく、秋田から先の車窓を楽しむことにしました。
沿線では、本州内で唯一まともに撮影が出来る寝台特急の走行シーンを捉えようと、多くの撮影者が線路際を賑わしておりました。かくいう自分も普段は撮る側に立つ方が多く、撮られるより撮る方だったりするわけで、ちょっとした違和感を覚えてしまったり…
青森に帰ってまいりました。
大宮で体験した、湿気たっぷりのまとわりつくような熱気とは打って変わって、青森の空気は海風とあいまって爽やか。あけぼのを降りた乗客も思わず「涼しい!!」を口にしております。
駅のホームは東京からの始発列車がまだたどり着いていないだけあって、それほど人は多くありませんでした…が、もう少しすると大勢の利用者でごった返すことでしょう。エネルギッシュな「復興魂」と共に…

あちこちで見かける「がんばろう」の文字。震災から4ヶ月経った今でも「がんばろう」と奮い立たないといけないようです。がんばらないといけないのは被災者ではなく、大丈夫でいられる「非災者」なのは周知の通りだと思います。義援金を送ったり、物資を提供したり、ボランティアに積極参加したりするほかにも広まった選択肢は、ムダにすることなく有効に活用したい…「復興」に対する志を再認識させられた道中でした。
訪れた先々は総じていつも通りの様相で、あの未曾有の災害が同じ県で発生したとは思えないくらい、平穏を保っておりました。ラーメンは美味しくいただけましたし、磐越のSLも元気よく走り、乗務員やスタッフは精一杯もてなす…そんな光景を、より印象深く演出していく姿勢に「復興」への強いアクセントを感じ取れたと思います。
こうしたムーヴメントが、被災地への希望の一助につながることを祈念し、次のきっかけを模索していくことにします。

Spirit of
 reconstruction
 
第1部:はやぶさ、甦生
第2部:会津路闊歩
第3部:物語仕立ての道中
第4部:明日へ誘う列車
inserted by FC2 system