since-1998.06.13

Feeling!! The South Wind
あの日、ロマンスカーで。
新春乗り放題エボリューション'07
のぞみとゆかいな(?)私鉄達
Spirit of reconstruction
ぬくもりの鐵路
How to viewing...
画像をクリックすると、拡大します。
拡大画像を再度クリックすると、元に戻ります。
拡大画像はクリック&ドラッグで任意の場所に移動可能です。

第3部:AMBITIOUS! Central

発車ホームにその身を横たえた500系のぞみ、改めてその先頭部をまじまじと観察します。
最高速度の300キロで目前を阻む空気抵抗を切り裂きながら突き進む、その鋭利な鼻先に、もう目は釘付けです。
平べったい先頭部から突き出るように配されたコクピットは「戦闘機みたいな」とよく例えられる、キャノピースタイル。でもカッコよさを損ねないように配慮されて作りこまれたデザインは均整が取れており、非常に美しいものがあります。
登場から10年を経ても熱い支持を得る、その先鋭的なスタイル。記念撮影をするギャラリーが他の新幹線より多いのも十分頷けます。
新幹線史上初の300キロ運転に特化した先進技術がてんこ盛りの500系、その凄味は先頭車だけではありません。
その車体断面にもご注目。低く、丸くラウンドされた車体は、高速走行性能をより効率よく発揮させる為の工夫の一つです。
これだけ見ても、「ただならぬ」雰囲気が十二分に伝わってきませんか?
先頭車での撮影が済み、発車時刻が近づいてきたところでいよいよ指定された車両へ移動です。
今回は…なんと、グリーン車を奮発しちゃいました。
日本の大動脈を行き来する東海道・山陽新幹線らしく、グリーン車は16両編成中3両が充てられており、政財界やメディアの大御所を日夜運び続けているのであります。
そんなVIP御用達の豪華空間を、乗車時間目一杯使って堪能してみる事にしました。
列車は定時で東京駅を離れ、都心を縫うように走っていきます。
乱立するビル群の窓に、自分の乗る500系の車体が映し出されると、胸の底から優越感が込み上げ、思わずほくそ笑んでみたり。
そして併走する東海道本線の特急踊り子を舐めるようなゆったりしたスピードで追い抜いていきます。
「助走区間」ならではの、落ち着いた走りで品川、新横浜と進んでいきます。
新横浜を出ると、何かから解き放たれたかのごとく、500系のぞみは猛ダッシュ。
車窓を流れる景色のスピードが、異次元の速さで移り変わっていくのを認識できます。
静岡県を一気に駆け抜け、次は名古屋までノンストップ。その間、切符の検札やお絞りの配布などで、アテンダントさんがまめまめしいサービスでグリーン車の乗客をもてなしてくれました。
…と、ここで違和感。東北新幹線のはやてでは、ここでドリンクのサービスが受けられるはずなのですが、この東海道新幹線では実施されず。昔からなかったんでしたっけ?
アメニティ面での装備の簡略化が著しい、最近のJR新幹線・特急車両に於いて、とかくAV機器の導入見送りが目立つ昨今ですが、東海道・山陽新幹線のグリーン車ではオーディオサービスが健在なのであります。
乗客の車内で過ごす時間の多様化で、なかなかこの手のサービスが定着しなくなってしまいましたが、不思議と「あれば」利用してみたくなったりとか、しませんか?
車内探検がてら、車両間を移動…(って、あまりウロウロはしてなかったんですが)
かつて、カウンターとショーケースが配されて対面販売を行っていたサービススペースは、「ただの」通路にきれいさっぱり生まれ変わり、車販準備室と仕切られておりました。
…確かに、サービススペースへ向かって客室を移動するのは単に面倒なだけでなく、自席でくつろぐ他の乗客を自然と気遣わないといけないという心理から、なかなか足を向け辛くなったのかもしれません。
それでも、ワゴンの往来を気にせず思い立った時に買い物ができる空間というのは非常にありがたいものです。
やはり、常時車内で買い物ができる空間は残しておくべきというのが一利用者としてのホンネだったりします。
そんな中、グリーン車に入ってきたワゴンサービスをとっ捕まえ、東海道新幹線名物のスジャータのアイスを購入(笑)これを喰わずして東海道新幹線を語ることはできません。
フタを開けてスプーンを刺してもガチガチなのはわかってます。
手で持ってひたすら温めて、周りから溶け出したところをいただきます。
うーん、クリィミィ。うまいうまい。
アイスを口に含みつつ車窓に目をやると…もう京都まで到達しているじゃありませんか!!
車内の雰囲気を堪能するあまり、車窓は気にも留めてませんでした(爆)
景観条例によって、低く抑えられた建造物のおかげで、名所の五重塔も新幹線の車窓から一際目立つように聳え立っておりました。
京都を発って10数分、山口百恵の名曲「いい日旅立ち」の旋律に続き、新大阪到着のアナウンスが流れ始めます。
2時間半にわたってくつろいできたこの座席とも、新大阪でお別れとなります。
今回の乗車目的は、500系車両の東海道区間での運用本数が減ることで、気軽に乗れなくなってしまうというのがきっかけでした。
予算の関係で博多まで通しで、しかも500系の最大のセールスポイントである300キロ走行を今回味わえなかったのは惜しいですが、近いうちに山陽新幹線区間での再会を誓って、新大阪のホームへ降り立ちました。
この後、JR東海から西日本の乗務員へ引き継がれた500系のぞみは、力強い歩みで博多へ向けて旅立っていったのでした。

第4部:Go! for...KIX に進む

のぞみとゆかいな私鉄達(?)
第1部:夜想曲に奏でられ
第2部:のぞみ、かなうとき
第3部:AMBITIOUS! Central
第4部:Go! for...KIX
第5部:アーバン・ジャーニー
第6部:めいてつをいってもどって
      セントレア
inserted by FC2 system